この記事の要約はこちら
・ドル建て保険とは、ドルで保険料の支払いや解約返戻金の受け取りなどをする保険
・終身保険や養老保険、個人年金保険などの種類がある
・円安になると保険料が高くなるが、受け取る保険金・解約返戻金は多くなる
・ドル建て保険は高い利回りが期待できるなどのメリットがある一方で、為替リスクがあることや仕組みの難しさなどのデメリットがある
ドル建て保険とは、円ではなくドルで運用する外貨建て保険のことです。
保険料を支払うときや保険金・解約返戻金を受け取るときなど、円とドルを両替する際に為替の影響を受けやすいという特徴を持ちます。
たとえば、円安は保険料が高くなる、円高では受け取る保険金・解約返戻金の金額が少なくなる場合が挙げられます。
本記事では、ドル建て保険の概要や、円安になることでどのような影響が出るか、などについて解説するので、ドル建て保険の加入を迷っている人はぜひ参考にしてください。
この記事の目次
今更聞けない!円安ってなに?
円安とは、ドルやユーロなどの外国の通貨よりも円の価値が下がることです。
円高は円の価値が外国の通貨よりも上がることを指します。
たとえば、円安では、1ドル=145円から1ドル=150円になった場合に円が145円から150円に上がるため、これまで145円で1ドルに交換できたのがプラス5円出さないと1ドルに交換できません。
一方で、円高では1ドル=145円から1ドル=140円になった場合は、1ドルに対する円が145円から140円となり、145円でしか1ドルと両替できなかったのが5円少なくても交換できるようになります。
そのため、円の価値は5円分上がったといえます。
円安がドル建て保険に与える影響は?
円安がドル建て保険に与える影響は、保険料の払込時と保険金の受け取り時で異なります。
基本的には、円高のタイミングで加入し、円安になったときに保険金や解約返戻金を受け取ることで「支払う保険料は少なく、もらう保険金は多い」といった状態を実現できるでしょう。
保険料を支払うとき
ドルで保険料を支払うドル建て保険は、払い込みのタイミングによっては為替レートの影響を受けやすくなります。
円安のときには払い込む保険料が増加し、円高になると減少するのが原則です。
たとえば、払い込む保険料を100ドルと仮定した場合、1ドル=145円から1ドル=148円と円安になると、保険料は日本円で14,500円から14,800円と高くなることがわかります。
一方で、1ドル=145円から1ドル143円になった場合の保険料は、日本円で14,500円から14,300円と安くなります。
契約時に保険料を一括で払い込む「一時払い」の場合は、なるべく円安時に加入することは避けた方が良いということです。
死亡保険金・解約返戻金・満期保険金を受け取るとき
保険金・解約返戻金の金額は円安になると増えやすく、円高になると減りやすくなることがわかります。
たとえば、保険金が10万ドルとした場合、1ドル=145円から1ドル=148円と円安になると、保険金は日本円で1,450万円から1,480万円に増加し、30万円多く受け取ることができるでしょう。
一方で、1ドル=145円から143円と円高になると、保険金は1,450万円から1,430万円というように受け取れる金額が減少してしまいます。
死亡保険金を受け取る時期をコントロールすることはできませんが、解約返戻金や満期保険金については受け取るタイミングを考慮した方がよいといえます。
「興味があるけど、いまいち踏み切れない」や「将来に向けて資産作りを考えている」という方は、保険相談サービスを活用しましょう。
保険のプロであるFPがあなたに最適な保険選びのサポートをします。
【既契約者向け】円安でドル建て保険を解約する際の注意点
ドル建て保険の解約を検討している場合、円安の状況は解約に適したタイミングであるといえます。
しかし、焦って解約してしまうと思わぬ損失を被ることも。
なるべく損をしないために解約するとき気をつけておきたいポイントを押さえておきましょう。
保障がなくなる
ドル建て保険を解約した場合、当然ながら保障は消滅します。
為替レートだけを判断基準にして解約すると、いざという時に必要な保障がなく、残された家族の生活が苦しくなってしまう可能性もあります。
解約する前に、本当に保障が必要ないのかは必ず確認しておきましょう。
元本割れリスクに注意する
外貨建て保険は円建て保険と比べて高金利で運用できるのが魅力です。
とはいえ、早期に解約してしまうと返戻率は低くなってしまいます。
円安で円ベースの受取額が多くなったとしても、そもそもの返戻率が100%を下回っていれば元本割れする可能性は高くなってしまうでしょう。
外貨建て保険の中には、保険料の払込を終えるまでは返戻率が100%を下回る、あるいはかなり低い水準に抑えられている商品も少なくありません。
解約する場合でもなるべく損をしたくないと考えている人は、基本的に10年以上の長期運用を前提として加入するようにしましょう。
加入期間が長かったとしても、加入した時期によっては受け取れる金額が少ないこともありますので、解約する時には受け取れる返戻金の額をチェックしておくのが大切です。
焦って解約すると思わぬ損失を被ることがあります。
ドル建て保険を解約する際の注意点も踏まえ、適切な判断を心がけましょう。
関連記事:ドル建て保険の解約はタイミングが難しい?円安の時がいいって本当?損しないための注意点を解説
様子を見たいときは一旦ドルで受け取ろう
為替相場が円安になるか円高になるかを正確に予測するのは至難の技です。
円安がある程度進んだタイミングでベストだと思って返戻金を受け取ったとしても、その後さらに円安が進んでしまうかもしれません。
相場がどうなるか、予測しづらい状況の時には一旦ドルで受け取るのも一つの手です。
急ぎで資金が必要ということでなければ、ドルのまま運用を続けることで大きく資産を増やせる可能性もあるでしょう。
海外旅行や子どもの留学費用としてドルのまま使うのもありです。
解約返戻金が多い場合は税金がかかることも
支払った保険料の総額よりも受け取る解約返戻金の方が多かった場合は、一時所得として課税対象になる可能性があります。
一時所得は以下の計算式で求めることが可能です。
一時所得=(受け取った解約返戻金額ー払い込んだ保険料の総額−50万円)×1/2
この所得に対して、保険金受取人と保険料の負担者が同一の場合は、所得税がかかります。
一方、保険金受取人と保険料の負担者が異なる場合は、贈与税の対象です。
【新規加入検討者向け】ドル建て保険に加入するメリット
ドル建て保険に加入すると、高い利回りが期待できる上に、運用する資産のリスクを分散できるメリットが得られます。
・保障と貯蓄を両立できる
・高い利回りが期待できる
・資産のリスクを分散できる
・割安な保険料で加入できる
保障と貯蓄が両立できる
ドル建て保険はその貯蓄性に注目が行きがちですが、他の金融商品との大きな違いは保険ならではの「保障機能」がついていることです。
他の金融商品では資産を増やすまでにある程度の時間が必要です。家族のために生活費用や教育費用を準備したいと考えていても、短期間で資産を増やすことは難しくなっています。
一方、保険は契約直後であっても支払い事由に該当すればある程度まとまったお金を受け取ることが可能です。
一家の大黒柱に万が一のことがあっても、当初予定していた通りのお金が受け取れるため、計画的にライフイベントに備えられます。
貯蓄と保障を両立させたい人にとって、ドル建て保険は有効な選択肢の一つです。
高い利回りが期待できる
円に比べてドルは金利が高い通貨のため、ドル建て保険に加入することで高い利回りが期待できます。
利回りが高いと運用時の利益は大きくなりやすく、円安のタイミングで保険金・解約返戻金を申請した場合、より多額を受け取れます。
ドルの金利が円よりも高い理由は、リーマンショックなどの経済危機の影響でドルの信頼性が下がったからです。
信頼性が低いと自国の国債を買ってもらえなくなるため、金利を高い水準に引き上げて対策を講じています。
資産のリスクを分散できる
円建て保険の場合、1カ所に資産を置いておくと、日本円の信頼性が急激に低下したときに、これまで積み立ててきた資産の価値が目減りしてしまいます。
ドル建て保険に加入することで、円だけでなくドルでも資産を保有できるので、為替の影響で日本円とドルのいずれかの価値が下がっても資産を減らすリスクを分散できます。
特に、日本は少子高齢化や労働人口の減少などの背景から将来的に経済の縮小が予測されているので、ドル建て保険に加入してリスク分散しつつ資産運用をするのも一つの方法です。
円建て保険よりも割安な保険料で加入できる
同じ保険金額であれば、円建ての保険よりも割安な保険料で加入できるケースが多いのもドル建て保険のメリットです。
たとえば保険金額1,000万円の死亡保険に加入する場合、円建て保険であれば毎月24,000円かかるところが、ドル建て保険なら毎月20,000円程度で済むケースは多くあります。
金利が高い分、保険会社が得られる運用益も多くなるため、その分保険料を値引きしてもらえると考えるとわかりやすいでしょう。
ドル建て保険ならではのデメリットとは
ドル建て保険に加入した場合、円とドルの交換時に手数料がかかる、為替のリスクがあるなどのデメリットがあります。
・円建て保険よりも手数料がかかる
・為替リスクがある
・金融知識がない人にとっては仕組みが理解しづらい
円建て保険よりも手数料がかかる
円建て保険の場合、保険料の払い込みから保険金・解約返戻金の受け取りまでを円で行えます。
しかし、ドル建て保険は保険料を支払う際に円からドルへ、保険金・解約返戻金を受け取る際はドルから円に交換する必要があり、その都度為替手数料が発生します。
そのほかにも契約時に発生する「契約締結費用」や早期で解約した場合にかかる「解約控除」など、様々なコストがかかります。
単に資産運用をするだけであれば、手数料がかからないぶん投資信託や株式などの方が高いリターンを得られる可能性があるでしょう。
為替リスクがある
ドル建て保険に加入するデメリットは、為替の変動によるリスクが伴う点です。
たとえば、円安のときにドル建て保険に加入した場合、将来的に円高になる可能性があり、加入時よりも保険金・解約返戻金を受け取る金額が目減りするかもしれません。
目減りする金額によっては、支払った保険料の総額を下回り、元本割れが発生する恐れがあります。
また保険料も為替の影響を受けるため、常に一定額を維持できるとは限りません。
金融知識がない人にとっては仕組みが理解しづらい
ドル建て保険は為替の影響を受けることから、為替のレートから円安・円高を読み取る力など、一定の知識が求められます。
そのため、保険会社からしっかり説明を受けていない、内容を理解できていないなどの状態のままドル建て保険に加入すると、運用に失敗するリスクが高まるため注意しましょう。
実際に消費者生活センターには、毎年500件近くの苦情が寄せられています。
ドル建て保険の仕組みを理解した上で、自分に適切な保険かどうかを見極めるのが大切です。
ドル建て保険について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事でも解説しています。
【FPが解説】ドル建て保険ってどんな商品?メリット・デメリットをわかりやすく解説!
為替(円安・円高)の影響を受けるドル建て保険を契約すべきか相談しよう
ドル建て保険は、保険料の支払いから保険金・解約返戻金の受け取りのすべてをドルで行える保険です。
資産運用のリスク分散として効果的な手段ですが、為替の影響を受けるので加入は慎重に検討しましょう。
自分がドル建て保険に合っているか、または契約すべきかわからない場合は、保険のプロに相談することをおすすめします。
最後におすすめの保険相談サービスを3つ紹介いたします。
保険見直しラボ

出典:保険見直しラボ
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出典:ほけんのぜんぶ
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