この記事の要約はこちら
・学資保険の一括払いは返戻率が高く、確実に教育資金を貯められる払込方法
・一括払いには「一時払い」と「全期前納」の2種類がある
・「一時払い」は返戻率が最も高くなるため、リターンを重視する人に向いている
・保険料払込免除特約による万が一の保障を活用したいなら「全期前納」がおすすめ
学資保険は子どもの成長に合わせて祝金や満期保険金を受け取れる貯蓄型保険です。
契約者に万が一のことがあった場合、それ以降の保険料払込は不要となりますが、保障は継続して受けられます。
無理なく教育資金を貯められて、万が一のことがあっても教育資金を確保できるのが学資保険のメリットです。
学資保険の返戻率を上げるために、保険料を一括払いにする方法があります。
この一括払いは実は2つの種類があり、それぞれの特徴を理解して契約することが大切です。
この記事では一括払いのメリット・デメリット、注意点について解説します。
一括払いで学資保険を検討している方はぜひ参考にしてください。
この記事の目次
学資保険の保険料払込方法にはどんな種類がある?
学資保険の保険料払込方法は、主に以下の4通りあります。
- 月払い:毎月保険料を支払う
- 半年払い:半年に一回保険料を支払う
- 年払い:1年に1回保険料を支払う
- 一括払い:加入時に保険料の全額をまとめて支払う
保険会社や商品によって、選べる払込方法は異なります。
学資保険を一括払いにするメリット
学資保険を一括払いにするメリットは次の2点です。
・分割払いよりも返戻率が高い
・教育資金を確実に貯められる
分割払いよりも返戻率が高い
一括払いは月払いや年払いなどの分割払いと比較して、返戻率が高くなります。
返戻率とは支払った保険料に対して、どれくらいの保険金・解約返戻金を受け取れるかを割合で示したものです。
返戻率が100%を超えていると、払込保険料より受取保険金が多く、得をしたことになります。
一括払いは分割払いよりも払込回数が少ないため、手数料などのコストがかかりません。
そのため保険料が割り引かれて、分割払いよりも保険料総額が安くなります。
満期時の受取保険金はあらかじめ決まっているので、保険料が安い方が返戻率は上がります。
教育資金を確実に貯められる
学資保険の保険料を一括で払うことで、確実に教育資金を貯められます。
月払いや年払いで保険料を払っていると、途中で支払いを継続するのが難しくなるケースもあるでしょう。
このような場合、保険を解約するのが最もシンプルな対応方法です。
保険料を一括払いで支払うと、資金不足で学資保険を解約するリスクがなくなります。
また一度支払った保険料は、保険を解約しない限り引き出せないので、他の用途に使ってしまう心配もありません。
学資保険を一括払いにするデメリット
学資保険を一括払いにするデメリットは次の2点です。
・途中解約すると元本割れするリスクがある
・満期まで資金を動かせない
・生命保険料控除が1年分しか適用されない
途中解約すると元本割れするリスクがある
一括払いに限った話ではありませんが、途中で解約すると元本割れのリスクがあります。
生命保険の解約返戻金は、加入から時間が経つにつれて増える仕組みです。
解約するタイミングによっては、払込保険料より解約返戻金が低くなり、元本割れを起こしてしまいます。
早期に解約する場合は、特に元本割れしやすくなります。
契約後、当面の間は解約しなくてもいいように、よく検討して学資保険に加入しましょう。
満期まで資金を動かせない
一括払いで支払った保険料は、基本的に満期が来るまで動かせません。
途中でまとまった資金が必要になったとしても、自由に保険料を引き出すことはできないのです。
保険を解約すれば解約返戻金が受け取れますが、元本割れにより損をしてしまうリスクがあります。
学資保険の保険料を一括払いにする場合は、加入時に教育費を含めて十分な貯蓄ができているかを確認しましょう。
生命保険料控除が1年分しか適用されない
学資保険の保険料は、生命保険料控除の対象となり、所得税や住民税の負担を軽減する効果が期待できます。
生命保険料控除は、その年に支払った保険料の額に応じて、所得から一定額が控除される仕組みです。
毎月払いや年払いであれば、保険料を支払っている期間中は毎年、生命保険料控除を受けることができます。
しかし、保険料を一括払い(一時払い)にした場合、保険料を支払ったその年の1回しか生命保険料控除は適用されません。
月払いや年払いのように長期間にわたって毎年控除を受けられるケースと比較すると、一括払いはトータルの節税効果という面では不利になる可能性があるのです。
ただし、前期前納の場合、保険会社は預かったお金を毎年、その年の保険料として充当していきます。
そのため、毎年保険料を支払っているものとみなされ、保険料払込期間中は毎年、生命保険料控除を受けることが可能です。
学資保険の一括払いがおすすめなのはどんな世帯?
一括払いは保険料をまとめて支払うため割安になることが多いですが、すべての世帯に一括払いが向いているわけではなく、一括払いがおすすめできるのは特定の条件を満たす世帯です。
ここでは、どのような世帯に一括払いが適しているのかを見ていきましょう。
貯蓄にゆとりがある世帯
一括払いは保険料を一度に支払う方法なので、まとまった資金が必要です。
そのため、生活費や緊急時の資金を十分に確保しつつ、一括払いに回せるゆとりのある貯蓄がある世帯におすすめです。
両親に万が一のことがあっても対応できる世帯
契約者である親に万が一のことがあった場合、それ以降の保険料の支払いが免除される「保険料払込免除」という仕組みがあります。
しかし、一括払いを選択すると、基本的に保険料払込免除の特約は適用されません。
共働きの場合や、学資保険以外の生命保険に手厚く加入している場合など、夫婦のどちらか一方に万が一のことがあっても子供の生活や教育費に困る心配がなく、保険料払込免除の特約を重視していない世帯は、一括払いを選択するのもよいでしょう。
学資保険の一括払いは「一時払い」と「全期前納」の2種類
学資保険の一括払いには「一時払い」と「全期前納」の2種類があります。
一時払い:保険期間中の保険料を一括で払い込むこと
全期前納:保険期間中のすべての保険料をあらかじめ保険会社に預け入れること
全期前納では、預け入れた保険料は、毎月・毎年など支払期日のたびに、保険料の支払いに充てられます。
まだ支払いに充てられていない保険料は、預けているものとして扱われ、死亡時や解約時には返還されます。
基本的にはいずれも、一度支払った保険料は引き出すことができません。
学資保険の「一時払い」と「全期前納」4つの違いとは
一時払いと全期前納は、保険料の全額を契約時に支払うという点で共通しており、大きな違いがないと感じるかもしれません。
しかし保険料を支払う仕組みが異なるため、次の4つの項目において違いがあります。
それぞれ詳しく説明していきます。
・返戻率
・生命保険料控除
・保険料免除特約
・解約時の保険料
返戻率
返戻率は全期前納より一時払いの方が高くなります。
一時払いは全期間分の保険料を支払うため、保険会社は契約してから長期間にわたって運用できます。
他の払込方法よりも運用利益が多いと期待できるため、保険料が安いのです。
全期前納も全期間分の保険料を一括で支払いますが、預け入れたお金からその都度、保険料の支払いが行われます。
運用される保険料は時間の経過とともに増えていくため、一時払いよりも返戻率が低くなります。
生命保険料控除
生命保険料控除とは、所得から1年間に支払った保険料に応じて一定金額を差し引ける制度です。
これにより、所得税および住民税が軽減されます。
全期前納は預けたお金から保険料を支払い続けているため、毎年、生命保険料控除が使えます。
一方、一時払いは一括ですべての保険料を払ってしまうため、初年度しか生命保険料控除が使えません。
生命保険料控除は控除できる上限金額が決まっています。
払込金額が大きくなる一時払いでは、節税効果が少なくなってしまう可能性が高いでしょう。
保険料免除特約
保険料免除特約は、保険期間中に契約者に万が一のことがあった場合に、以降の保険料の支払いが免除される仕組みです。
全期前納は預け入れたお金から都度、保険料支払いに充当されているため、保険料免除の条件に該当すれば未経過分の保険料が返還されます。
一方で一時払いは契約時点で全期間分の保険料の支払いが済んでいるため、特約の効果が得られません。
一時払い契約に保険料免除特約を付帯しても特約保険料が無駄になってしまいます。
一時払いの場合は、保険料免除特約を付帯していないことを確認して契約しましょう。
解約時の保険料
一時払いの場合、払い込んだ保険料は返金されず、解約返戻金が支払われます。
全期前納は保険料を預けている状態であるため、保険期間が経過した部分の解約返戻金と、未経過部分の保険料が返ってきます。
一時払いと全期前納を比べて、どちらが受取総額が多くなるかは、一概には判断できません。
ただし、いずれの払込方法も解約のタイミングによっては元本割れする可能性があることを認識しておきましょう。
学資保険の一括払いは「一時払い」と「全期前納」のどちらがいい?
学資保険の保険料を一括払いで支払う場合、一時払いと全期前納のどちらがいいのでしょうか。
メリット・デメリットを整理すると、下記のようになります。
| 一時払い | 全期前納 | |
| メリット | ・すべての払込方法の中で最も返戻率が高い | ・分割払いよりも返戻率が高い ・生命保険料控除が毎年使える ・契約者に万が一のことがあれば保険料払込免除特約が使える |
| デメリット | ・生命保険料控除が1年しか使えない ・保険料払込免除特約の効果が得られない |
・一時払より返戻率が低い |
ここからは、それぞれの払込方法が向いている人を考えてみましょう。
返戻率を重視する人には一時払いがおすすめ
一時払いは、すべての払込方法の中で最も返戻率が高いという特徴があります。
したがって返戻率を重視する人は、一時払いがおすすめです。
しかし生命保険料控除が1年しか使えないため、節税効果が小さくなることも理解した上で検討しましょう。
学資保険のメリットを活かしつつ返戻率を上げたいなら全期前納
学資保険は教育資金を貯めながら、万が一の保障も得られるのが魅力です。
また生命保険の一種であるため、生命保険料控除も使えます。
これらメリットを最大限に活用したいなら、全期前納がおすすめです。
全期前納なら保険料払込免除特約の効果があり、かつ毎年生命保険料控除が使えます。
ただし他にも生命保険に加入しており、一般生命保険料控除を限度額まで使っている場合は節税効果が得られないため、注意しましょう。
学資保険に加入する際の注意点
続いて、学資保険に加入する際の注意点についてご説明します。
・全期前納に対応していない保険もある
・受取人が契約者以外の場合は贈与税がかかる
・子どもが早生まれの場合は満期保険金の受取時期に注意
全期前納に対応していない保険もある
保険商品によっては、学資保険を全期前納で払い込むことができない場合もあります。
保険会社のホームページやパンフレットには記載されていないケースもあるので、保険会社または代理店に確認するとよいでしょう。
全期前納に対応しているか詳しく知りたい人や、複数の学資保険を比較したい人は無料の保険相談サービスを活用するのがおすすめです。
保険のプロであるFPに、商品内容について詳しく確認できます。
受取人が契約者以外の場合は贈与税がかかる
生命保険は、契約者と保険金受取人の関係によって税金の種類が変わります。
学資保険の満期保険金を一時金で受け取る場合、パターンごとの税金の種類は次のとおりです。
| 契約パターン | 受取形式 | 税金の種類 |
| 契約者=保険金受取人 | 一時金 | 所得税(一時所得) |
| 年金 | 所得税(雑所得) | |
| 契約者≠保険金受取人 | 一時金・年金 | 贈与税 |
契約者と保険金受取人が同じ場合、満期保険金を一時金で受け取ると所得税(一時所得)、年金形式で受け取ると所得税(雑所得)がかかります。
一時所得の金額は「(満期保険金額-払込保険料総額-特別控除50万円)×1/2」で計算されます。
満期保険金以外に一時所得がなく、保険金と保険料の差額が50万円以下なら、税金がかかりません。
一方、年金形式は「年金年額-払込保険料」で計算され、特別控除はありません。
この場合の払込保険料は「年金年額×(払込保険料総額÷受取見込総額)」で計算します。
契約者と受取人が異なる場合は贈与税がかかり、「(1年間に贈与された財産の金額−基礎控除額110万円)」で計算されます。
他に贈与財産がなく、満期保険金が110万円以下なら税金がかかりません。
しかし、一般的には契約者と保険金受取人が同じで、保険金を一時金で受け取る方法が最も税負担が少なくなります。
特別な理由がなければ、契約者=保険金受取人として契約するのがよいでしょう。
関連記事
学資保険の受取人は誰にしたらいい?税金の負担を抑えやすい契約内容とは
子どもが早生まれの場合は満期保険金の受取時期に注意
学資保険の満期日は子どもの誕生日ではなく、満年齢を迎えた後に訪れる契約応当日となるのが一般的です。
契約応当日とは、毎年の契約日に応答した日を指します。
学資保険に加入して、大学の入学費用を高校3年生の2月や3月に準備しようと考える方もおられるでしょう。
しかし子どもが早生まれの場合は、満期保険金の受取時期に注意が必要です。
早生まれの子どもが、18歳満期で学資保険に加入していると、満期を迎えるのは大学入学後になる可能性があります。
入学金や学費が必要となる時期までに満期を迎えられるよう、子どもが早生まれの場合は17歳満期などにしておきましょう。
返戻率を重視するなら学資保険以外の選択肢も
貯蓄と保障が組み合わさった学資保険は、教育資金を貯めるのに最適な方法と言えるでしょう。
しかし「いかに資金を増やせるか」を重視するなら、学資保険以外の選択肢もあります。
ここでは学資保険以外の貯蓄型保険として、「外貨建て保険」と「低解約返戻金型終身保険」をご紹介します。
外貨建て保険
外貨建て保険とは、払い込んだ保険料を日本円ではなく、外貨で運用する保険のことです。
日本よりも海外の方が金利が高い傾向にあるため、円建て保険よりも高いリターンが期待できます。
万が一の保障を確保しつつ、より高い返戻率が見込める魅力的な保険と言えるでしょう。
ただし外貨建て保険には、為替リスクがあります。
為替レートは常に変化しているので、支払った保険料より受取金額が少なくなる可能性もあるのです。
例えば1ドル=140円のタイミングでは、100ドルは140万円の価値があります。
しかし円高が進んで1ドル=120円になれば、同じ100ドルでも120万円に価値が下がってしまうのです。
外貨建て保険は、為替相場によって損失が発生するリスクもあることを認識しておきましょう。
こちらの記事でも学資保険とドル建て保険について解説しています。
学資保険代わりにドル建て保険に入るのはあり?なし?メリット・デメリットを解説
低解約返戻金型終身保険
低解約返戻金型終身保険とは、払込期間中の解約返戻金を抑えることで、一般的な終身保険よりも保険料を割安にした保険のことです。
払込期間が終了すると、支払った保険料よりも多くの解約返戻金を受け取れます。
払込期間が終了するタイミングを、子どもの進学などと合わせて加入すれば、解約返戻金を教育資金に充てることが可能です。
ただし低解約返戻金型終身保険を払込期間中に解約すると、一般的な終身保険の70%ほどの解約返戻金しか受け取れません。
払込期間中に他の保険に切り替えることも難しいので、よく検討した上で加入しましょう。
低解約返戻金型終身保険については、こちらの記事で詳しい解説をしています。
学資保険代わりに低解約返戻金型終身保険はおすすめ?どっちいいのか特徴を徹底比較!
保険の加入を検討中なら無料相談サービスがおすすめ
学資保険の一括払いは、分割払いよりも返戻率が高く、確実に資金を貯められる払込方法です。
一括払いには「一時払い」と「全期前納」の2種類があり、それぞれの特徴を理解した上で払込方法を決めることが大切です。
一時払いはすべての払込方法の中で最も返戻率が高いので、返戻率を重視する人に向いています。
全期前納は毎年生命保険料控除が使えて、万が一の際は保険料払込免除特約が使えるため、学資保険の特徴を活かしたい人におすすめです。
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