この記事の要約はこちら
・エンディングノートを書くのは自分に万が一のことがあったときに残された家族が困らないようにするため。
・エンディングノートを作成するために自分の人生を振り返ることは、この先の人生をよりよく生きるために必要なことに気付くきっかけにもなる。
・エンディングノートは書き方も書く内容も決まりはないが、書いておいた方がよいこと、書かない方がよいことはある。
・法的拘束力はないため、財産の相続や配分に関することは別途遺言状を作成し、エンディングノートには遺言状の有無や遺言状の形式、保管場所、執行人の情報などを書いておく。
エンディングノートの書き方を知っていますか。
このような質問をすると、「名前は知っているけれど、書き方は知らない」と答える人や、「書き方どころかどのようなものかもわからない」と答える人が多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、エンディングノートを書く目的やメリット、注意点などと共に、書き方を解説します。
この記事の目次
エンディングノートとは何?
エンディングノートとは、自分が死亡したときや、認知症などで意思を伝えられなくなったときに備えて、家族や近しい人々に伝えておきたい情報を書き留めておくノートです。
もし、あなたが急に亡くなったり、意思の疎通が取れなくなったりしたら、どうなるでしょうか。
家族は、あらゆる場面でどう対応すればよいか迷うはずです。
エンディングノートに、何をしてほしいか、手続きをどう進めればよいかなどを書いておけば、家族は迷わずに済み、精神的な負担も減ります。
また、エンディングノートをうまく使えば、自分の意思や要望を正しく伝えることも可能です。
エンディングノートは、悔いなく人生を終わらせるために書いておいた方がよいものなのです。
エンディングノートが誕生した経緯は?
元々は、1990年代に、葬祭関連事業者が作成したのが始まりです。
その後、他の葬祭関連事業者も次々とエンディングノートを作成するようになり、書店で販売したり、自治体が無料配布したりするようになったことから、全国に広まっていきました。
2011年にはエンディングノートをテーマにした映画が公開され、多くの人が名前を認知するきっかけになったようです。
近年では、所有者不明土地問題を解消のため、大阪法務局が、大阪司法書士会と共同でエンディングノートを作成し、利用を呼び掛けています。
これは、相続登記を促す取り組みの一貫として、2024年4月からの相続登記義務化のタイミングに合わせてスタートした取り組みです。
エンディングノートは何のために書くの?
そもそも、エンディングノートは何のために書くのでしょうか。
目的が合えば、実際に書いてみようと思えるかもしれません。
主な目的としては、次の5つが挙げられます。
・家族が困らないようにするため
・自分の希望を伝えるため
・自分の人生を振り返るため
・残りの人生を自分らしく生きるため
・備忘録として書き留めておくため
家族が困らないようにするため
エンディングノートは、自分が死亡したときや、意思の疎通が難しくなったときでも、家族が混乱せず、安心して必要な手続きや処理ができるようにするためのものです。
特に、元気に生活していた人が突然亡くなったら、家族は気が動転して正確な判断ができなくなる可能性があります。
もし、エンディングノートに手続きに必要な情報や、判断の手助けになるような情報が書かれてあれば、家族は落ち着いて対応できるでしょう。
具体的には、所有財産や預金口座、契約しているサービスなどの情報を書いておきます。
これらは、普段本人が手続きや管理をしているため、家族は存在にすら気付いていない可能性があるからです。
情報をきちんと書き残しておくことで、家族が必要な手続きをスムーズに進めることができます。
それ以外にも、介護や医療、葬儀の形式、連絡する必要がある相手など、家族が判断に迷う可能性のある事柄をについて書いておけば、家族の精神的な負担を減らせます。
自分の希望を伝えるため
自分に万が一のことがあれば、家族は自分の代わりにさまざまな判断を迫られることになるでしょう。
不慮の事故や急に意識を失ったときなど、どのような医療を受けさせるか、延命治療をするかなど、立て続けにいろいろな判断をしなければなりません。
そのとき、エンディングノートに本人の意思が書かれてあれば、本人の意に沿うような医療を受けさせることができます。
介護が必要になったときも同様です。
本人が認知症になっていたら意思を尊重したくても確認できません。
もし、エンディングノートにどのような介護を受けたいかが書いてあれば本人の意思を尊重した対応ができます。
死亡した場合は、悲しむ間もなく、家族は葬儀を依頼し、段取りについて考えなければならなりません。
葬儀の方法や知らせて欲しい人、どのような埋葬方法にするかなど、エンディングノートに本人の意思が書かれていれば、家族はスムーズに対応できます。
また、葬儀代については、こちらの記事で解説をしています。
葬式代の相場はいくら?費用の内訳と金額の差が生じる要因を理解しよう
自分の人生を振り返るため
エンディングノートにこれまでの思い出を書いておくことは、家族だけでなく自分のためにもなります。
人生を振り返れば、大切な人との思い出も思い出すからです。
年代順にあったことを順番に書いていけば、自分史を書き残すことにもなります。
各出来事に対して思い出を書き残していくだけでかまいません。
それぞれの思い出に対してメッセージを書き残しておけば、それは残された家族にとって大切な「形見」となります。
残りの人生を自分らしく生きるため
これまでの人生でどのようなことがあったかを振り返り、そのときどのように感じたか、どのようにして乗り越えて来たかを書き留めていくと、これからの人生を考えるきっかけになります。
この振り返りが、自分自身を見つめ直すきっかけになるからです。
よくなかったと感じることも反省すれば、その後の人生に活かせます。
家族や友人に言い残しておきたいことが浮かぶたびに書き留めておけば、思い残すこともなくなるので、後悔なく余生を過ごすことができるでしょう。
備忘録として書き留めておくため
備忘録とは、忘れた時に備えて、基本情報を書き留めておくものです。
記憶しておくべき事柄をメモのように簡単に書き留めておけば、いざというときも思い出すことができます。
例えば、一人暮らしで認知症になったら、自分のことを正しく伝えられません。
家族がいなければ、死亡時も第三者が発見することになるでしょう。
氏名、本籍、住所、家族構成などを書いておくことによって、誰が発見した場合でもスムーズに対応できます。
非常時の連絡先や趣味・特技などについても情報を整理して書いておけば、備忘録の代わりになります。
エンディングノートと遺言状はどこが違う?
エンディングノートと遺言書は別物で、さまざまな違いがあります。
・作成目的
・法的効力
まず、異なるのが作成目的です。
エンディングノートを書くのは、自分に関する情報を整理して、死後にさまざまな判断を迫られる家族が困らないようにすることと、自分の想いを書き残しておくことが主な目的です。
それに対して、遺言状は相続や財産分与について、法的に指定することを目的に作成します。
エンディングノートは、希望や想いを伝えるものであるのに対して、遺言書は財産の引継ぎについて書き記した法的な文書である点が大きく違う点です。
エンディングノートには法的な効力がないため書式などは自由で、いつ開封してもかまいません。
しかし、遺言状は法的な効力がある分、書き方について厳格な要件があります。
開封も死後でなければなりません。
エンディングノートを残す4つのメリット
エンディングノートを書き残すことにはメリットもあります。
主なメリットは以下の4つです。
・直接言いにくいことも伝えられる
・安心して余生を過ごせる
・心の奥底にある本音に気付ける
家族の負担を減らせる
自分の死後、家族が最初にすることは、葬儀について考えることかもしれません。
突然のことで判断力を失っている状態でも、直後から遺体の移送や葬儀についてどうするかを聞かれます。
そして、その都度判断しなければなりません。
死後数時間のうちに、どのような葬儀にして誰を呼ぶか、規模はどれくらいにするかを決めなければならないのですから大変です。
宗派なども調べて手配しなくてはなりません。
残された家族の負担は相当なものになるでしょう。
エンディングノートに葬儀だけでなく、介護や医療、延命治療、持ち物の処分などについても、どうして欲しいかを書いておけば、家族はムーズに対応できます。
普段から口頭で要望を伝えていても、いざというとき根拠になるものがないと、家族は実行できない場合もあるからです。
特に葬儀や埋葬、財産に関することは、親族・親戚ともめる原因になります。
エンディングノートに書き残しておくことで、実行することの根拠が明らかになり、家族も希望を叶えやすくなるでしょう。
直接言いにくいことも伝えられる
家族や親しい友人に日頃の感謝を伝えたいと思っているにもかかわらず、恥ずかしくてなかなか言えないという人もいます。
そのような人が、自分の思いを伝えないまま死んでしまったら後悔するはずです。
普段から気持ちを伝えている人でも、自分が死んだ後のこととなると、伝えにくいかもしれません。
相手にもふざけて言っていると思われてしまいがちです。
このような口頭では言いにくい思いは、文字にすることによって、素直に伝えられるようになります。
安心して余生を過ごせる
エンディングノートを書く際には、自分が病気になったら、介護が必要になったら、死亡したらとさまざまなことを想像します。
いずれの場合も、適切な対応をするためには、ある程度のお金が必要です。
つまり、これらのことを想像することは、財産などについて現状を把握することにもつながるのです。
万が一に備えてさまざまな準備が必要なこともわかれば、そのための行動も起こせます。
将来の後悔を防げるため、安心して余生を過ごせるようになるでしょう。
心の奥底にある本音に気付ける
エンディングノートには、「どのような最期を迎えるのが理想か」「誰に何を伝えておきたいか」などを考えながら書き留めていきます。
その流れの中で、心の中にある本音や、これまで気付かなかった価値観にも気付くでしょう。
これからしておくべきこと、しておきたいことがはっきりすれば、できるうちに実行しておくきっかけにもなります。
挑戦できずにいたことに挑戦できれば、思い残すこともなくなるでしょう。
エンディングノートの書き方に決まりはあるの?
エンディングノートの書き方には特に決まりはありません。
法的拘束力がないためです。
何に書くかも自由で、普通の大学ノートに書いても問題はありません。
ノートという名前がついていますが、ソフトやアプリと使ってパソコンやスマートフォンで書くこともできます。
とはいえ、市販のエンディングノートや各自治体が無料配布しているテンプレートを利用すると、項目が整理されていて書きやすいのは確かです。
書く内容や書く順番も決まっていません。
ただし、基本情報や、財産の情報、医療・介護、葬儀などについての希望は前の方に書いてあった方が、万が一のとき、家族が内容を確認しやすいでしょう。
エンディングノートには何を書いたらいい?
エンディングノートは、自由度が高い分、何を書いたら良いかわからないという声も聞かれます。
具体的には何を書いたら良いのでしょうか。
書いておいた方がよいことを挙げると次のようになります。
・基本情報
・医療関連の情報
・財産に関する情報
・治療や入院に関する希望
・葬儀や埋葬に関する希望
・遺言書の有無と相続に関する情報
・手続き関連の情報
・ペットの扱いに関する希望
・過去の出来事や思い出
・家族や友人へのメッセージ
・「やり残したこと」や「これからやりたいこと」
基本情報
エンディングノートの最初の方には、基本情報を書いておくようにします。
家族と言えど、個人の情報については知らないことが多いからです。
氏名や生年月日、個人番号(マイナンバー)を初め、現住所、本籍地、固定電話番号、携帯電話番号も書いておくようにします。
各種手続きに必要不可欠だからです。
家族構成についても書いておくと、相続手続きの際に役立ちます。
ついでに学歴や職歴、資格・免許などについても書いておくと、シニア求人の応募で、履歴書を書くときに便利です。
緊急事態が発生した際に、連絡を取ってほしい相手の連絡先もリストアップしておきましょう。
必要に応じて連絡を取るべき人の情報を明記しておくと、万が一のときでも家族が困らずに済みます。
医療関連の情報
病気になったとき、状況によっては自分の意思を伝えることができない可能性があります。
その場合、受ける医療や延命治療について、代わりに家族が判断しなければなりません。
現在の健康状態や緊急時にどのように対応をしてほしいかなどを書いておくと、医療機関や救急隊にスムーズに情報を提供できます。
医療関連の情報として書いておくべきことは、身長、体重、血圧、血液型といった基本情報の他に、かかりつけ医や持病、既往歴について、アレルギーの有無、常用している薬などの情報です。
健康保険や介護保険に関する情報や臓器提供の意思についても書いておくとよいでしょう。
財産に関する情報
預貯金やその他金融商品、不動産、生命保険、年金など、自己の財産について詳細な情報を書いておくようにします。
特にネットバンクに口座を持っている場合や、仮想通貨を持っている場合は家族が気づいていないことが多いです。
預貯金については、口座番号や保管場所などについても明記しておくことで、残された家族が困らずに済むでしょう。
借金やローンなどの負債についても漏れなく記載する必要があります。
返済や解約の方法などについても明記しておきましょう。
残された家族の負担を減らし、相続トラブルを防ぐためにも財産情報の記載は不可欠です。
治療や入院に関する希望
医療や介護が本当に必要になったときには、判断力が衰えている可能性が高いです。
判断力が衰えないうちに家族と十分に話し合い、方針を決めておく必要があるでしょう。
話し合った内容は、家族がいくら理解していても、書き残しておく必要があります。
話し合いに参加していなかった親族などが本人の希望だと理解できず、家族ともめる可能性があるからです。
きちんとエンディングノートに記録しておくようにしましょう。
治療の意思決定ができるのは原則本人だけです。
家族は代わりに希望を伝えることはできても意思決定の代理はできません。
認知症等で判断能力が低下したときや介護が必要になったときの対応、終末期の介護や延命医療などについて、意思をエンディングノートにきちんと書いておきましょう。
葬儀や埋葬に関する希望
近年、葬儀や埋葬の仕方が多様化しています。
ごく近しい人だけで家族葬をする人や墓じまいをする人も増えているのが現状です。
自分の死後、残された家族が迷わないように、自身の葬儀や供養について希望があれば、書いておいた方がよいでしょう。
葬儀や埋葬に関する希望として書くべきことには以下のようなものがあります。
檀家であればお寺の情報
希望する葬儀の形式や規模
葬儀に呼ぶ人、呼ばない人
希望する埋葬の方法
既にお墓があるなら墓地の情報
なお、遺影に関してはあらかじめ自分で気に入った写真を選んでおき、どこに保管しているかを書いておくと、家族の負担を減らせます。
遺言書の有無と相続に関する情報
エンディングノートには法的拘束力がないのは先に述べた通りです。
そのため、エンディングノートに遺産分割の方法などを書いても意味がありません。
エンディングノートに書く意味があるのは、遺言状の有無と保管場所についての情報です。
遺言状の有無を明確に示すことで、混乱や無用な争いを防ぐことにつながります。
遺言書を用意している場合は、その保管場所と遺言書の種類(自筆証書、公正証書、秘密証書のいずれなのか)を書いておくようにしましょう。
開封や公開を専門家に依頼している場合はその連絡先についても書いておきます。
手続き関連の情報
死後、残された家族がしなければならない手続きはかなり多く、役所で行う手続きや、公共料金の名義変更、解約などの他にも、個人的に加入していたサービスの解約・変更などもあります。
現在契約中のサービスを全てリストアップし、解約方法やデータのバックアップ方法、換金方法などを詳細に記録しておくようにしましょう。
解約や変更の手続きが必要なものの一例としては、以下のようなものがあります。
- クレジットカード
- 携帯電話
- サブスクリプションサービス(動画配信、音楽配信、定期購入など)
- オンラインアカウント
- SNSアカウント
これらは放置していると、契約が自動更新されて料金が引き落とされたり、保存中のデータが失われたりします。
特に仮想通貨の取引がある場合は手続きについての指示を書いておきましょう。
相続財産なので相続税にかかわってくるうえに、解約や換金の手続きが複雑です。
ペットの扱いに関する希望
一人暮らしの人がペットを飼っている場合、自分の死後、ペットがどうなるかを考え得なければなりません。
ペットの性格や好物、かかりつけの獣医、病歴などを書いておきましょう。
引き取り先が決まっているなら、引き取り先についての情報も必要です。
ペット保険に入っているなら、その情報についても書いておくようにしましょう。
ペットについての情報が詳しく書き残されていれば、新しい飼い主がペットを適切に扱ってくれます。
過去の出来事や思い出
市販のエンディングノートには、自分のこれまでを振り返ることに多くのページを割いているものが多く見られます。
いつ誰と何をしたかを書いていくだけで、自分史が完成する形です。
家族や友人との楽しい思い出や、印象深かったこと、旅行に行った場所の話などと共に、その際どのような気持ちだったか、どのような感想を持ったかなども書きましょう。
写真なども貼っていけば、より鮮明な記憶がよみがえります。
家族や友人へのメッセージ
エンディングノートは、家族や親族だけでなく、友人に対してメッセージを残す機会にもなります。
これまで言いたくても言えなかったことや、照れくさくて面と向かっては言えなかったことなどを書きましょう。
子供や孫には、小さかった頃のエピソードに触れながら、友人に対しては一緒に過ごした思い出に触れながら、感謝のメッセージを残すのがおすすめです。
職場の同僚や上司、お世話になった人に対して感謝の言葉を残してもよいでしょう。
「やり残したこと」や「これからやりたいこと」
エンディングノートを書くためには、これまでのことを思い出さなければならなりません。
その過程が自分の人生を振り返ることになるでしょう。
まだやれていないことに気付けば、やり残したままでは死ぬわけにはいきません。
挑戦したいことが見つかるので、新たな目標もできるでしょう。
この先会いたい人や生きたい場所などを書き出していけば、終活としてだけでなく、残りの人生を有意義に過ごすためにもエンディングノートを活用できます。
エンディングノートを書く際の注意点
エンディングノートを書く際にはさまざまなことに注意を払わなければなりません。
ここでは特に気を付けなければならない点を6つ挙げて解説します。
・書けるところから埋めていく
・ときどき見直す
・独断で決められないところは家族と相談する
・相続財産に関しては別途遺言書を作成する
・暗証番号やパスワードは書かない
・保管場所をあらかじめ伝えておく
書けるところから埋めていく
エンディングノートは一気に書き上げなくても大丈夫です。
どの順に書くかも決まっていないので、身構えず、書きやすいところから書き始めましょう。
書きたい内容が思い浮かんだら書くというスタンスでかまいません。
テンプレートがあると、先頭から埋めたくなるところですが、書けるところから書き始めましょう。
途中で考えが変わったら書き直せばよいのです。
ときどき見直す
エンディングノートは一度書いたらそれで終わりではありません。
時間が経てば考え方や気持ちが変わるのは当然ですし、時間が経過とともに自分だけでなく周りの状況も変わります。
合わなくなった部分は修正が必要で、足りないと感じた情報は追加や補足もしなければならなりません。
定期的に見直して、万が一のときに役立つように、情報を最新のものにアップデートしていきましょう。
簡単な見直しは1〜3ヵ月に一度、詳細な見直しは3〜6ヵ月に一度行うのが理想です。
独断で決められないことは家族と相談する
いくら自分の希望であっても、独断では決められないことがあります。
例えば、墓じまいに関することなどです。
お墓は自分だけでなく、家族全員が関わる問題ですし、先祖も入っているお墓なら、勝手に墓じまいしては親戚ともめることにもなるでしょう。
良かれと思って決断したことでも、家族や親族と意見が合わない場合は、死後の混乱やトラブルを生む原因になりかねません。
エンディングノートに書く前に、家族や親戚との間で意見をすり合わせておく必要があります。
財産相続に関しては別途遺言書を作成する
エンディングノートには法的拘束力がありません。
そのため、「財産をこの人に引き継がせたい」と書いてもその通りにはならない可能性が高く、混乱や争いを生むきっかけになる危険性もあります。
財産の相続や配分に関する希望がある場合は、別途遺言書を作っておくことが大事です。
法的に有効な遺言書を作成したうえで、どのような遺言書があり、どこに保管しているのか、執行人は誰かなどの情報をエンディングノートに書き残しておくようにしましょう。
暗唱番号やパスワードは書かない
エンディングノートは書き方に決まりがなく、いつでも自由に見られる分、紛失や盗難のリスクがあります。
悪用されて困るような情報は絶対に書いてはいけません。
具体的にはクレジットカードや銀行口座・キャッシュカードの暗証番号、電子マネーアプリのパスワードは書かないようにします。
もし、暗証番号やパスワードなどを書いておきたければ、家族だけがわかる合言葉や暗号を用いて書きましょう。
エンディングノート以外に重要情報を書き留めて、貸金庫などに保管しておくというのも1つの方法です。
通帳やキャッシュカードなどと、エンディングノートの保管場所も分けるようにしましょう。
保管場所をあらかじめ伝えておく
エンディングノートは、必要な人に読んでもらえなければ意味がないので、保管場所を家族と共有しておく必要があります。
内容に個人情報や金融情報が含まれているため、保管場所選びは重要です。
家族だけがわかる、簡単には見つからない安全な場所を選ぶようにしましょう。
具体的には、鍵をかけられる引き出しや金庫、家族だけが知っている収納スペースなどがおすすめです。
どこに保管するかを決めたら家族と情報を共有し、必要に応じてすぐに取り出せるようにしておきましょう。
書き始めるベストタイミングはいつ?
エンディングノートはいつ書き始めてもかまいません。
子育てがひと段落したとき、定年退職したとき、親の介護について考え始めたときなど、自分の今後の人生や、家族との将来について考え始めたときがベストなタイミングです。
ただし、余裕がないときはこれまでのことをゆっくり振り返ったり、誰かを思い浮かべたりしてメッセージを書き残すことができません。
少し時間にゆとりができたタイミングで始めるとまとめやすいでしょう。
気負わず気軽に書き始めてみよう
エンディングノートは自由度が高く、気楽に書けるものです。
「何かいいことを書かなければ」などと気負う必要はありません。
楽な気持ちで思い浮かんだことから書き始めてみましょう。どんな内容でも、残される家族にとっては思い出の品になります。
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