この記事の要約はこちら
・外貨建てMMFとは安全性が非常に高い格付けの高い債券に投資が可能な商品
・外貨建てMMFと外貨預金では税金の面からも外貨建てMMFの方が有利
・外貨建てMMFを購入している人は分配金や配当金で購入している人が多い
・外貨建てMMFとは余剰資金の一時的な置き場所
「投資経験はあるが外貨建てMMFは分からない」「外貨建てMMFをおすすめしないと聞いたが本当なのか?」このような疑問を抱えている人は多いのではないでしょうか?
この記事では外貨建てMMFのメリットとデメリットや評判をわかりやすく解説します。記事の終わりには外貨建てMMFが、あなたにおすすめなのかどうかわかるため、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
外貨建てMMFとは
外貨建てMMFとはMoney Market Fund(マネーマーケットファンド)の略で、外貨で運用される投資信託のひとつです。
一般的に、外貨建てMMFは投資対象を格付けの高い短期の国債や社債などに限定しており、安全性の高さが特徴です。
通貨は米ドルやユーロといった先進国通貨が中心ですが、一部の証券会社では南アフリカランドやトルコリラといった新興国通貨のMMFも取り扱っています。
外貨建てMMFは、株式や投資信託に比べるとローリスクであるとされているため、一時的な資金の置き場所として活用されることが多くなっています。
外貨建てMMFと外貨預金との違い
外貨建てMMFと外貨預金との違いは以下のとおりです。
| 項目 | 米ドル建てMMF(投資信託) | 米ドル外貨普通預金(外貨預金) |
| 為替スプレッド/為替手数料 | 往復50銭~ | 往復1円80銭~ |
| 保有中にかかる費用 | 運用報酬として、管理報酬や監査費用等がかかります。 | 特にかかりません。 |
| パフォーマンス/利率 | 運用実績により、好利回りが期待できます。 | 日々利率が変動しますが、適用された利率で運用されます。 |
| パフォーマンス/利率にかかる税金 | 分配金は利子所得となり、月末に分配金を再投資する際に20.315%の源泉徴収による分離課税がかかります。 | 個人は源泉分離課税として20.315%が課税されます。 |
| 売却/為替差益にかかる税金 | 国内株式や投資信託との損益通算が可能です。 為替差益は申告分離課税の対象となります。(20.315%) |
為替差益は雑所得となり、確定申告による総合課税の対象となります。 為替差損は、他の黒字の雑所得から控除できます。 (他の所得区分との損益通算はできません。) |
| 解約/払い出し | いつでも解約ができます。 | いつでも払い出しできます。 |
| 主なリスク | 債券の価格変動リスク・信用リスク為替リスク(円から投資した場合) | 為替変動リスク |
| 元本の保証 | 元本の保証はありません。 | 外貨で元本保証。 円から投資する場合は、為替変動で元本割れが生じるリスクがあります。 |
| 資産保護 | 分別管理により、米ドル建てMMF資産は保全されます。 | 預金保険の対象外です。 |
外貨建てMMFは損益通算が可能なため、外貨預金と比較すると税金が有利です。
ほかにも為替手数料に関して、外貨預金が往復1円80銭〜であるのに対し、外貨建てMMFは半分以下の往復50銭〜であり、手数料が安いといえます。
また資産保護の点では、外貨預金よりも外貨建てMMFの方が保全されるため安心といえるでしょう。
外貨建てMMFの活用法
外貨建てMMFが「一時的な資金の置き場所」として活用されるのは、米国株や米国ETFへの投資の待機資金として優れているためです。
例えば、以下のようなシーンを考えてみましょう。
- 円安が進んでいるため、将来の米国株投資に備えて、今のうちに円を米ドルに両替しておく。
- しかし、すぐに米国株を買うには株価が高すぎると感じる。
- 「投資タイミングを待っている間」の米ドルを、ただ外貨預金として寝かせておくのではなく、外貨建てMMFで運用する。
こうすることで、米ドルを比較的安全に、かつ銀行預金より高い利回りで運用しながら、投資タイミングを待つことができます。そして、買いたい米国株が見つかったら、MMFを解約してすぐにその資金を株式投資に振り向けることができます。
攻めの投資(米国株)への「つなぎ資金」として活用するのが、外貨建てMMFの賢い使い方の一つです。
外貨建てMMF6つのデメリット!おすすめしないといわれる理由は?
1. 元本保証がない
2. 円高になると損する可能性がある
3. 金利が下がると繰上償還が実施される場合も
4.信託報酬が高い
5.為替手数料がかかる
6.取引できる銘柄が少ない
7.NISAを活用できない
1. 元本保証がない
外貨建てMMFは安全性が高いといえますが、元本が保証されているわけではありません。
というのも、預金や債券とは異なり、あくまでも「投資信託」の一種だからです。
預金であれば、一定額まで元本の保証があります。債券についても、購入した時点で利回りが確定し、元本も保証されるケースが一般的です。
一方、外貨建てMMFの場合は、たとえばトルコリラや南アフリカランドなど、新興国の外貨建てMMFに投資する場合、これらの国の経済情勢が悪化して不良債権が発生する可能性もゼロではありません。
その場合、MMFに組み込まれている債券の価値が著しく低下し、MMFの基準価額も大きく下落することになります。
株式の個別銘柄や、一般的な投資信託を取引するよりもリスクは低い傾向があるものの、損失を出す可能性もあることはおぼえておきましょう。
2. 円高になると損する可能性がある
外貨建てMMFは円高が進むと、日本円に戻した時の資産額が減ることで、損失を出す可能性があります。
たとえば1ドル=150円の時に外貨建てMMFを100ドル分購入したとしましょう。
この時必要な購入資金は150円×100ドル=15,000円です。
MMFの価格自体は変わっていなくても、1ドル=100円まで円高が進んだ時に売却をすると、手元に戻ってくるのは100円×100ドル=10,000円です。
つまり、15,000円ー10,000円=5,000円損することになります。
外貨建てMMFは商品価格の安定性が魅力です。
しかし、価格自体にほとんど変動がなくても、為替の動きによっては大きな損失を出す場合もあるため、注意しましょう。
2024年7月時点では、円安傾向が続いています。今後円高に反転する可能性も考慮し、外貨建てMMFの購入については慎重に検討した方がよいかもしれません。
3. 金利が下がると繰上償還が実施される場合も
外貨建てMMFは、公社債やコマーシャルペーパー(CP)などの短期証券に投資する商品です。政策金利が下がると、これらの商品の金利も低下する傾向があるため、外貨建てMMFの運用も難しくなる場合があります。
運用難に陥った場合は「繰り上げ償還」が行われ、投資家にその時点での保有資産が返還されます。返還タイミングを選択することはできないため、運用状況によっては損失を出す場合もあります。
実際に、2020年の新型コロナ感染拡大時には、世界的な利下げに伴い、繰り上げ償還をする外貨建てMMFが続出しました。
4.信託報酬がかかる
外貨建てMMFはプロのファンドマネージャーに任せることで手軽に投資ができますが、一方で信託報酬がかかります。
信託報酬とは、ファンドの運用にかかる人件費やそのほかの運用コストをカバーするために、投資家が負担する手数料のことです。
信託報酬は保有財産から毎日差し引かれるため、信託報酬が高くなるほど、運用効率は悪化します。
ドル建てMMFの信託報酬は、約0.7〜1.0%程度が一般的です。
5. 為替手数料がかかる
外貨建てMMFの購入は売買手数料がかかりませんが、為替手数料はかかります。
為替手数料は円をドルに変更、またはドルを円に変更するときの通貨の交換手数料です。
メガバンクの為替手数料は窓口の場合1米ドルあたり1円、インターネットバンキングの場合1米ドルあたり25銭です。
一方外貨建てMMFの為替手数料は主要ネット証券会社で1米ドルあたり25銭です。
外貨建てMMFは為替手数料がかかることを理解しておきましょう。
6.取引できる銘柄が少ない
外貨建てMMFは取引できる銘柄が少ないというデメリットもあります。
たとえば主要ネット証券での外貨建てMMFの取扱本数は以下の通りです。
| 証券会社 | 外貨建てMMFの取扱本数 | 投資信託の取扱本数 |
| SBI証券 | 7本 | 2,639本 |
| 楽天証券 | 5本 | 2,612本 |
| マネックス証券 | 3本 | 1,865本 |
| 三菱UFJeスマート証券 | 3本 | 1,853本 |
| 松井証券 | 1本 | 1,931本 |
※2025年12月28日時点
取り扱っている投資信託の本数と比べると、圧倒的な差があります。
ニーズに合った銘柄に投資できるとは限らないため注意しましょう。
投資先の選択肢を増やしたい場合は、複数の証券会社で口座開設しておくのも一つの手です。
7.NISAを活用できない
外貨建てMMFの大きなデメリットとして、NISA(少額投資非課税制度)の対象外である点が挙げられます。
NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類がありますが、外貨建てMMFはそのどちらの要件も満たしていないため、NISA口座内で購入することができません。
NISA口座で得た利益(分配金や譲渡益)は非課税になるため、約20%かかる税金をゼロにできます。しかし、外貨建てMMFへの投資は課税口座(特定口座または一般口座)で行うしかなく、得られた利益には必ず20.315%の税金がかかります。
長期的な資産形成を目指す上で、非課税の恩恵を受けられない点は、他の投資信託を運用する場合に比べるとデメリットと言えるでしょう。
外貨建てMMF5つのメリット
1.外貨預金よりも税金面で有利
2.利回りが高い
3.いつでも解約できる
4.低コストで投資ができる
5.売買手数料がかからない
1. 外貨預金よりも税金面で有利
米国の株式ファンドに投資すると配当金や分配金といった利益を得られることがありますが、受け取るときには基本的に以下の3つの税金がかかります。
・外国税:10%
・所得税:15.31%
・住民税:5%
しかし外貨建てMMFから得られる分配金には外国税の10%はかかりません。
また外貨建てMMFの売買で生じた利益損失は譲渡所得となり損益通算が可能なため、外貨預金と比較して税金が有利となります。
例えば以下の例をみてみましょう。
・外貨建てMMFで10万円の利益
・株式投資で10万円の損失
この場合、譲渡所得は損益通算が可能なため、差し引きゼロとなり、税金は払わずに済みます。
一方外貨預金は雑所得になります。同じ雑所得の範囲内でしか損益通算ができません。
外貨預金の例をみてみましょう。
・外貨預金で10万円の利益
・株式投資で10万円の損失
このような場合は損益通算ができないため、外貨預金の10万円は課税対象となります。
また課税分は自身で確定申告しなくてはなりません。
2. 利回りが高い
外貨建てMMFは現在約4%となり利回りが高いといえます。
円預金や外貨預金の金利は、メガバンクでわずか0.001%、楽天銀行などのネットバンキングで0.1%です。
一方、ソニー銀行のドル定期預金は3.0〜4.5%となっています。
そのため円預金や外貨預金の金利と比較して、外貨建てMMFは利回りが高いといえるでしょう。
ただし預金と投資ではリスクの大きさが異なるため、注意が必要です。
また複利効果が期待できるといった点もあります。
外貨建てMMFを購入すると利息が貰えます。
利息は基本的にキャッシュとして直接もらえるのではなく毎月末に利息相当額が再投資されるため、複利の効果で雪だるま式に投資元本が増えていく仕組みです。
高い利回りや複利の効果で発生した利息と元本は売却や解約する時に返ってきます。
3. いつでも解約できる
外貨建てMMFはいつでも売買が可能です。
購入した外貨建てMMFは満期がなく、買い付け日の翌営業日から売却の指示が出せます。
また解約売却についてペナルティもないため、高い流動性があるといえます。
4. 低コストで投資ができる
外貨建てMMFは低コストで投資ができるため、始めやすい投資方法といえます。
楽天証券では10ドルから購入可能となり、0.01ドル刻みで追加購入が可能です。
またマネックス証券では1000円から購入できます。
ほかの外貨建て定期預金や短期米国債なども低コストで開始できますが、外貨建てMMFはさらに少額から購入が可能です。
5. 売買手数料がかからない
外貨建てMMFを購入する際は売買手数料がかからないため、安心して購入できます。
外貨建てMMFを始めるのに必要なコストは取引金額と為替手数料のみです。
また証券会社の口座開設から始める場合も、口座開設が無料の証券会社を選択することでコストはほとんどかかりません。
外貨建てMMFをおすすめしない人
・元本割れしたくない人
・価格変動リスクを許容できない人
・長期投資または超短期投資をしたい人
外貨建てMMFは元本割れする可能性があります。
そのため、元本割れは絶対にしたくないと思う人にはおすすめしません。
また国や通貨の信用度の低下や為替リスクにより、急激に価格が変動する可能性もあります。
そのような状況を許容できない人にもおすすめしない商品です。
また外貨建てMMFは老後などに備える長期投資や、短い期間で利益を出したい人向けの短期投資にはおすすめできません。
外貨建てMMFは余剰資金の一時的な置き場所に向いており、数か月から1年などの期間に投資をしたい人に向いています。
短期投資にはFX、長期投資には株など、投資期間によって投資商品を選択することも大切です。
外貨建てMMFがおすすめの人
・円をドルに換えておきたい人
・ドルに変更したいが株や債券は購入したくない人
・数ヶ月から1年間のお金の置き場所として活用したい人
・分配金や配当金、余剰金など使い道のないお金がある人
外貨建てMMFは余剰資金の一時的な置き場所です。
また使い道のきまっていないドルがある人は、外貨建てMMFを購入するのもよいでしょう。
たとえば「分配金を受け取ってすぐに円に変えて使いたいわけではない場合」「株価が高いため、再投資するかどうか検討している場合」そういった人はドル建てMMFで運用しておくといった方法もあります。
ドル建ての配当金をもらったとき、受け取った配当金や分配金を寝かせておいても利息は付きません。
ドルもドル建てMMF同様に為替リスクがあるため、利息がつくドル建てMMFの方が選ばれることもあります。
ほかにも円安が予想される状況で、株や債券の購入を見送っている人や、今すぐ円をドルに変えておきたいといった人には、外貨建てMMFがおすすめといえるでしょう。
外貨建てMMFの始め方
外貨建てMMFの始め方は以下のとおりです。
・入金する
・外貨を選択・注文する
それぞれ詳しくみていきましょう。
1. 利用する証券会社を決めて申し込む
外貨建てMMFを利用するには、証券会社や一部の銀行で取引口座を開設する必要があります。
口座開設は無料の証券会社を選択するとよいでしょう。
口座開設が完了したら、外貨建てMMFの申し込みをします。
購入前には目論見書の確認が必要になりますが、購入方法については為替レートを確認しながら購入するだけで進められます。
「円」で入金するか、外貨を直接入金するかによって2パターンの購入方法があるため、証券会社のホームページなどで確認しておきましょう。
外貨建てMMFを利用する場合は、総合口座開設とともに外貨建商品用の取引口座も必要となる場合があります。
口座開設には、マイナンバーや運転免許証などの本人確認書類が必要になるため、準備しておきましょう。
2. 入金する
外貨建てMMFの口座開設が完了したら、購入するための資金を入金する必要があります。
円貨決済を選択した場合は、指定された口座番号に直接円貨を振り込みます。
一方、外貨決済を選択した場合は、購入する外貨が必要です。
入金する外貨の種類は、証券会社や銀行によって異なります。
例えば、米ドル建てMMFを購入する場合は、米ドルを用意して振り込みます。
また外貨建てMMFの取引にあたっては、為替レートを確認しておくことが重要といえるでしょう。
為替レートによっては、購入したい金額と実際に入金する金額が異なる場合があります。
そのため、入金前に為替レートをしっかりと確認し、購入する外貨の金額を決めることが大切です。
外貨建てMMFの取引に関する詳しい情報は、証券会社や銀行のホームページで確認できます。
また取引方法や手数料などについても異なる場合があるため、複数の証券会社や銀行を比較検討することがおすすめです。
3. 外貨を選択・注文する
外貨建てMMFの取引においては、為替手数料がかかります。
この手数料は購入した外貨の価格に加算されるため、手数料を含めても利益が出せるように注文することが大切です。
また外貨建てMMFの運用においては、外貨の利回りが重要なポイントとなります。
ただし外貨の利回りが高いと、その分安定性が低くなる場合があります。
そのため自分のリスク許容度に合わせて適切な外貨を選ぶようにしましょう。
注文方法については証券会社によって異なる場合がありますが、一般的には証券会社のウェブサイトから注文できます。
注文の際には、取引単位や最低注文額などの条件にも注意する必要があります。
まとめ
比較的安全性が高いとされる外貨建てMMFですが、以前は金利が低く、あまりメリットがありませんでしたが、金利が上がってきたときには有効活用するとよいといえます。
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