この記事の要約はこちら
・保険営業に活かせる心理学はたくさんある。
・ただし、心理学はお客様の心をコントロールするものではない。
・保険営業では、お客様自身が保険を考えるうえで役に立つことに心理学を活用する。
・保険営業のフェーズによって、効果を発揮する心理学が異なる。
保険営業をしていると「もっとお客様の心をつかめたら…」と感じることはありませんか?
実は、営業の現場で活かせる心理学のテクニックはたくさんあります。ほんの少し話し方や伝え方を変えるだけで、お客様の反応が大きく変わることも珍しくありません。
ただし、使う場面を間違えると逆効果になることも。だからこそ大事なのは「どのシーンで、どの心理法則を使うか」を見極めることです。
この記事では、保険営業に役立つ心理学をシーン別にわかりやすく紹介し、実際の現場で活かすコツも解説します。
Contents
心理学でお客様を操作するわけではない
「心理学を営業に使う」と聞くと、相手の心をコントロールするようなイメージを持つ方もいるかもしれません。ですが、実際にはそうではありません。
保険営業における心理学は、お客様を思い通りに動かすためのものではなく、お客様が自分の将来や保険の必要性を自然に考えられるようにサポートするためのもの です。
ちょっとした心理的な工夫によって、緊張が和らぎ、本音を話しやすくなり、結果的に納得感のある選択につながります。営業側が誠実な姿勢を持ってこそ、心理学は“信頼関係を深めるための強力なツール”になるのです。
保険営業における心理学の活用
保険営業では、心理学を活用することで、より良いコミュニケーションを図ることができます。
繰り返しになりますが、心理学は保険を売るために利用するものではなく、お客様にとって本当に必要な選択をサポートするために活用するものだというのを忘れないようにしましょう。
保険営業で使う心理学では、以下の3つのポイントが重要です。
〇お客様が心地よく感じる環境を作る
〇お客様が素直に情報を受け取れるようにする
〇お客様が自分の人生について真剣に考えられるように促す
お客様が心地よく感じる環境を作る
信頼関係を築くためには、リラックスできる雰囲気が大切です。
お客様が安心して話せる環境を整えることで、会話がスムーズに進みます。
お客様が素直に情報を受け取れるようにする
保険の話は複雑になりがちですが、心理学を活用することで、お客様が抵抗なく情報を受け取れるようになります。
伝え方を工夫し、理解しやすい形で説明することが重要です。
お客様が自分の人生について真剣に考えられるように促す
保険は単なる商品ではなく、お客様の将来に関わる大切な選択です。
心理学的なアプローチを取り入れることで、お客様自身が保険の必要性を深く考えられるようになります。
心理学を用いるのに効果的な段階とは?
保険営業は、アプローチ、ヒアリング、提案、クロージングの順番で行うのがセオリーです。
それぞれの段階で効果を発揮する心理学があるので、保険営業は心理学を駆使しやすいともいえます。
ただし、お客様の心理状況に応じた心理学を選んで活用することが重要になります。
保険営業で使える8つの心理学
保険営業で使える心理学は数多くありますが、フェーズごとに適したものを選んで使わなければ十分な効果を得られません。
ここでは、代表的な心理学の中から保険営業で実践しやすいものを選び、8つ紹介します。
〇単純接触効果(ザイアンスの法則)
〇メラビアンの法則
〇バーナム効果
〇バンドワゴン効果
〇エンハンシング効果
〇カタルシス効果
〇フットインザドア
〇両面提示
単純接触効果(ザイアンスの法則)
人は、何度も目にしたり耳にしたりするものに、自然と好意を持ちやすくなるといわれています。これが「単純接触効果(ザイアンスの法則)」です。大事なのは「会う回数」であって、1回の時間の長さではありません。短い時間でも構いませんので、メールや電話、ニュースレターなどを通じて接点を積み重ねていくことが効果的です。
ただし、回数を重ねすぎると相手が慣れてしまい、逆に印象が薄れてしまいます。目安としては最初の10回前後がもっとも効果的といわれています。
ですので、はじめのうちに短い接点を重ね、「顔と名前を覚えてもらう」ことを優先しましょう。そのうえで、タイミングを見て保険の提案につなげていくと、相手にも自然に受け入れてもらいやすくなります。
参考:GENIEE’s LIBRARY 営業で使える!心理学テクニック12選
メラビアンの法則
人は、相手の言葉そのものよりも「見た目」や「声のトーン」から大きな影響を受けるといわれています。これが「メラビアンの法則」です。
実験では、相手の印象を決める要素は 視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報はわずか7% という結果が出ています。つまり、何を話すかよりも「どう話すか」「どんな雰囲気で伝えるか」が重要ということです。
たとえば、笑顔で落ち着いた声で話すのと、険しい顔で早口で話すのとでは、同じ内容でも伝わり方がまったく違います。保険営業の場面でも、言葉と表情・態度を一致させることで、お客様に安心感や信頼感を与え、説明をスムーズに届けることができます。
参考:GENIEE’s LIBRARY 営業で使える!心理学テクニック12選
バーナム効果
「自分のことを言い当てられた」と感じると、人は自然と相手の話に耳を傾けるようになります。これが「バーナム効果」と呼ばれる心理現象です。占いや性格診断などでもよく使われています。営業で活用するときのポイントは、「誰にでも当てはまることを、あたかも相手だけに伝えているように話す」 ことです。
例えば、「将来、年金だけで生活できるか不安に思ったことはありませんか?」「お子さんの教育費、これから大きな負担になると感じていませんか?」
このような言葉は多くの人に当てはまりますが、聞き手は「自分のことを理解してもらえた」と感じ、話を真剣に聞いてくれるようになります。初回訪問や雑談の場面で取り入れると、お客様との距離をぐっと縮めることができます。
参考:GENIEE’s LIBRARY 営業で使える!心理学テクニック12選
SALES PRINCIPLE 【保険営業の心理学Part5】初訪でお客様の心を開かせる!今日から使える「バーナム効果」とは
バンドワゴン効果
人は「みんなが選んでいる」と聞くと、自分も同じように選びたくなる傾向があります。これをバンドワゴン効果といいます。営業で活用するなら「人気がある」「多くの人が選んでいる」という情報をさりげなく伝えること。
例えば、「発売したばかりですが、すでに多くのお客様から問い合わせをいただいています」「最近は、自分に合わせて保険をカスタマイズする方が増えています」こうした言葉を伝えるだけで、お客様は「自分も聞いてみようかな」と思いやすくなります。
参考:GENIEE’s LIBRARY 営業で使える!心理学テクニック12選
エンハンシング効果
人は、行動そのものを褒められると、自信がつき「もっとやろう」と前向きになります。これがエンハンシング効果です。営業で使うときは、成果や能力よりも「行動」に注目することが大切です。
「忙しい中で時間を作っていただきありがとうございます」「しっかりとご家族の将来を考えていらっしゃるんですね」このように相手の行動や姿勢を褒めると、相手は安心して心を開き、提案も受け入れやすくなります。
参考:GENIEE’s LIBRARY 営業で使える!心理学テクニック12選
サイコロジーセールス エンハンシング効果とは|他者の“やる気”を高める心理学【営業教育の事例も紹介】
カタルシス効果
不安や悩みを口に出すことで気持ちが軽くなり、安心感が生まれる現象をカタルシス効果といいます。
営業では、まず自分のことを少し話し、相手も「自分も話してみよう」と思える雰囲気をつくるのがポイント。
お客様が話し始めたら、否定せずに受け止め、安心して本音を出せるようにします。
不安や悩みを聞いてもらったお客様は心が軽くなり、「信頼できる人だ」と思ってくれるのです。
参考:HR NOTE カタルシス効果とは?ビジネスで活用する具体例をわかりやすく解説
フットインザドア
小さなお願いを承諾してもらうと、その後の大きなお願いも通りやすくなる現象をフット・イン・ザ・ドアといいます。
営業でもいきなり「加入している保険証券を見せてください」では断られます。
でも、まず「資料だけお渡しさせてください」から始め、次に「5分だけお話を」と段階を踏めば、相手も自然と応じてくれるのです。
小さな YES を積み重ねることで、大きな YES につなげる。営業現場ではとても有効な手法です。
参考:Inside Sales Magazine 【トーク3例あり】保険営業のテレアポを成功させる5つの法則
両面提示
営業の場で「いいこと」ばかり伝えると、かえって不信感を持たれることがあります。お客様は心の中で「デメリットはないのかな?」と必ず考えるからです。このとき有効なのが両面提示です。メリットだけでなく、デメリットも正直に伝えることで、「この人は誠実だ」と感じてもらいやすくなります。
例えば、「このプランは保険料を抑えられますが、その分保障範囲は少し狭くなります。ただ、その分〇〇のサポートを追加することで補うことが可能です。」このように、デメリットも含めて説明し、あわせて解決策を伝えると、お客様は安心して話を聞いてくれます。
結果として、無理にクロージングしなくても信頼が高まり、解約リスクも下げられるのです。
参考:GENIEE’s LIBRARY 営業で使える!心理学テクニック12選
心理学を用いた保険営業を成功させるポイント
心理学を保険営業に使って成功させるためには注意しなければいけないことがいくつかあります。
きちんとポイントを押さえて使わなければ、十分な効果を得ることができません。
ここからは、心理学を用いた保険営業を成功させるポイントについて解説します。
ポイントは以下の通りです。
- 段階に応じて使い分ける
- 心理学を用いていることを悟られないようにする
- 心理学だけに頼らず営業する
段階に応じて使い分ける
お客様の心理は、保険営業の段階によって変化します。
そして、お客様の心理状態が変化すれば、効果的なアプローチ方法も変わることになります。保険営業で効果を発揮する心理学は数多くありますが、使うタイミングを誤ると効果を得られません。逆に怪しまれたり、信頼を失ったりする原因にもなるので注意が必要です。
心理学を活用する主なタイミングは、初回訪問以前、ヒアリングのタイミング、提案のタイミング、クロージングになります。どのタイミングでどの心理学を使うのが効果的なのかをきちんと理解することが重要です。
心理学を用いていることを悟られないようにする
お客様に対して心理学を用いていることを悟られると、不信感を持たれてしまいます。コントロールされていると受け取られると、マイナスのイメージを持たれる原因になりかねません。テクニックの使い方が露骨すぎる場合は、何かコントロールされていると相手が感じることになります。
誠実さを欠く言動や、お客様のニーズに合わない提案を、不快だと感じられると、不信感を抱かれることにもなるでしょう。お客様の利益を最優先する姿勢を大切にし、心理学のテクニックを使いすぎないようにすることが重要です。
心理学だけに頼らず営業する
心理学のテクニックは、適度に使えば効果的ですが、多用しすぎると逆効果です。心理学はお客様の心を操るためのテクニックではなく、あくまでも、お客様の本音を引き出したり、行動を促したりするために用いる営業ツールの1つに過ぎません。
保険営業の基本は、誠実さやお客様ファーストの姿勢です。信頼関係を築き、お客様のニーズに合う提案をするという基本的な営業をおろそかにしないようにしましょう。
心理学はポイントを絞って上手に活用しよう
心理学は決してお客様の心を操る魔法ではありません。お客様に落ち着いてご自身の保険について考えてもらうために用いるものです。
使用するポイントを絞り、そのときのお客様の心理状態に合うものを選んで使いましょう。
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