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・保険代理店の開業方法は独立開業とフランチャイズ開業の2種類。
・それぞれの開業方法にメリットとデメリットがあり、リスクも少なからずある。
・ロイヤリティなど収益から引かれる費用は発生するが、フランチャイズ開業の方が軌道に乗せやすく、教育サポートも充実している。
・数多くの保険代理店中から選んでもらうためには、他の代理店との差別化が必須。
保険代理店を開業すること自体は、保険募集人の資格があれば可能ですが、リスクが気になって踏み切れないという人もいることでしょう。保険代理店の開業方法は、独立開業とフランチャイズ開業の2種類があり、それぞれメリット、デメリットが異なります。
この記事では、保険代理店を開業するメリットとデメリット、開業に伴うリスクを紹介し、どのようにすれば開業のリスクを軽減できるかを解説します。
Contents
保険代理店を開業するメリットとデメリット
保険代理店開業のリスクについて解説する前に、どのようなメリットとデメリットがあるのかを確認しておきましょう。独立開業とフランチャイズ開業とではメリットとデメリットが若干異なりますので、それぞれについて見ていきます。
独立開業のメリット
まずは独立開業する場合についてです。メリットもデメリットも複数ありますので、それぞれ整理しながら詳しく見ていきましょう。
保険代理店を独立開業する場合、主なメリットは次の4つです。
・継続的に収入がアップする
・幅広い客層にアプローチできる
・他のビジネスとも組み合わせやすい
経営の自由度が高い
独立開業すれば、特定の保険会社に縛られず、複数社の保険商品を比較して、顧客ニーズに合うものを提案できます。自分自身の理想に合う販売戦略を実現することができ、自分のペースで仕事をすることも可能です。
継続的に収入がアップする
保険代理店を開業すると、成約ごとの手数料以外に、継続的な手数料も得ることができます。独立開業の場合は、特定の保険会社への支払いがないため、全額を自分の収入にすることも可能です。
幅広い客層にアプローチできる
個人の保険募集人として接触するより、代理店という形を取った方が、話を聞いてもらいやすくなります。個人の保険募集人として訪問すると話を聞いてくれなかった人が、保険代理店として訪問すると聞いてくれることも少なくありません。個人で訪問すると門前払いされやすい法人も、代理店として訪問すれば聞いてもらえる場合があります。
他のビジネスとも組み合わせやすい
FP業務はもちろん、コンサルティングや不動産仲介なども並行するなど、事業の幅を広げることができます。
独立開業のデメリット
保険代理店を独立開業する場合、主なデメリットは以下の4つです。
・初期の費用負担が大きい
・業務の幅が急激に拡大する
・社会的信用を得るのに時間がかかる
経営を軌道に乗せるまで時間がかかる
開業当初は基盤となる顧客が少ないため、なかなか収益を上げられません。最初の内は基盤づくりに力を入れなければならないため、経営が基盤に乗るのは数か月先になるのが普通です。
場合によっては、1年以上かかるかもしれません。
初期の費用負担が大きい
事務所を借りれば賃貸料がかかります。什器や設備も揃えなければなりません。そのような初期費用の他にも、広告費や事業を軌道に乗せるまでの運営費など、多くの費用が発生します。
業務の幅が急激に拡大する
顧客の開拓や通常の保険営業だけでなく、事務所の運営や、経理業務、事務処理など、すべてのことを自分でしなければなりません。業務の幅が急激に増えるため、営業に専念するのが難しくなります。
社会的信用を得るのに時間がかかる
個人事業主として独立した場合は、なかなか社会的信用を得られません。代理店という形でアプローチしても、通常の保険募集人が個人でアプローチしていると認識されてしまうことが多いようです。そのため、新規顧客の獲得に苦労します。
フランチャイズ開業のメリット
フランチャイズ開業の場合は、独立開業とはメリットやデメリットが異なります。どのような点が異なるのかを注意しながら、それぞれ見ていきましょう。保険代理店をフランチャイズ開業する場合、主なメリットは次の5つです。
・ブランド力を利用して信頼を得られる
・開業にかかるコストを抑えられる
・集客支援を受けられる
・ストック型収益で安定しやすい
本部から包括的なサポートを受けられる
営業ノウハウや、運営サポート、研修などの教育サポート、システムの提供など、本部からサポートを受けられるのがフランチャイズ開業の特長です。未経験でも無理なく始められるような包括的なサポートを受けられます。
ブランド力を利用して信頼を得られる
フランチャイズ契約が可能な保険会社はいずれも既に周知されているブランドです。確立したブランド力を利用すれば、新規顧客からも比較的簡単に信頼を得られます。
開業にかかるコストを抑えられる
店舗デザインや内装については本部から指示されるため、独自にデザインを考える必要がありません。運営ツールなども提供されることが多いため、独立開業と比べると費用を抑えて開業できます。
集客支援を受けられる
本部が広告宣伝やマーケティングの支援をしてくれるため、独立開業するよりは安定した集客が見込めます。
ストック型収益で安定しやすい
フランチャイズ契約すると、成約のたびに発生する手数料以外にも手数料を受け取れるようになります。一度契約すれば、契約が続く限り受け取ることができるため、独立開業と比べれば経営が安定しやすいです。
フランチャイズ開業のデメリット
保険代理店をフランチャイズ開業する場合、主なデメリットは次の5つです。
・経営に制限をかけられる
・手に入るのは利益の一部だけ
・本部の経営状況に左右される
・契約終了後の制限がある
フランチャイズ契約のための費用負担がある
契約時に支払う加盟金や保証金だけでなく、毎月、あるいは定期的に、売り上げから一定額継続的にロイヤリティを支払わなければなりません。
独立開業ではかからない費用がかかる点がデメリットです。
経営に制限をかけられる
フランチャイズ開業の場合、本部の経営方針やマニュアルに従う義務があります。ブランドイメージを損なう行動も禁止されているため、独立開業と比べると自由度は低くなります。
手に入るのは利益の一部だけ
利益を上げても、ロイヤリティや経費など、本部への支払いがあります。利益を全額を自分のものにすることはできません。
本部の経営状況に左右される
好調の時はブランド力を利用できるという強みがありますが、本部で不祥事やトラブルが発生した時には、同じ会社とみなされることが多く、大きなあおりを受けます。また、経営方針が変更されれば、そのたびに振り回されることになります。
契約終了後の制限がある
すべての保険会社ではありませんが、フランチャイズ契約の際に「契約終了後は一定期間、同業種の店舗運営をできない」という条件を提示する保険会社があります。契約先選びを失敗したと感じても、簡単には見直しができません。
保険代理店の開業に伴うリスクとは?
デメリットはそれほど気にならないという人でも、メリットの部分だけ見て保険代理店の開業を検討するのは危険です。リスクについても正しく理解しておきましょう。
開業に伴うリスクには次のようなものがあります。
・法規制の改正に左右される
・トラブルやクレームにより信頼が低下する
・事業が不安定で継続が難しくなる
・資金調達が難しくなる
事業が軌道に乗るまで時間がかかる
開業当初は基盤がない状態です。多くの保険代理店がある中で、顧客から選んでもらうのは簡単なことではありません。
広告宣伝を打っても、浸透するまでには時間がかかります。
新規の顧客と一から信頼関係を築いていくには相応の時間が必要になるでしょう。
フランチャイズのような後ろ盾があれば、比較的早く軌道に乗せられますが、独立開業の場合はより時間がかかることを覚悟しなければなりません。
法規制の改正に左右される
保険に関する法律や規制は頻繁に変わる傾向があり、法改正に伴って顧客の需要が変化することも考えられます。法改正の内容によっては、販売できる保険商品の内容が大きく変わることもあるため、法改正のたびに、変更点を確認し、対策を考えなければなりません。
変更点についての勉強に時間を割かれるうえに、対応を間違えると、顧客からの信用を失うことにもつながります。
トラブルやクレームにより信頼が低下する
強引な営業をすれば、直接クレームを受けることになり、信頼を失うことになります。いくら自分自身が注意していても、雇った従業員がトラブルを起こしたりクレームの原因を作ったりすれば、責任を負わなければなりません。自分以外の人が原因で信頼が大きく低下し、経営が破綻することもあり得ます。
事業が不安定で継続が難しくなる
新規顧客をうまく獲得できなければ、いつまで経っても経営を軌道に乗せられません。また、従業員が定着しなければ、慢性的な人手不足となり、安定した収益を上げるのが難しくなります。
事業を安定させられなければ、どこかで幕引きを図らなければなりません。
資金調達が難しくなる
保険代理店は日本政策金融公庫を始めとする公的融資の対象外です。資金調達の選択肢が限定されているため、安定した収益を上げられないことにより、継続的な融資を断られる可能性があります。
保険代理店開業のリスクを軽減する4つの対策
安心して保険代理店を開業するためには、リスクを最小限に抑えなければなりません。保険代理店開業のリスクを軽減するためにできる対策は、次に挙げる4つです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
・他店とは異なる付加価値で差別化を図る
・継続的に情報発信して顧客との関係を維持する
・フランチャイズで開業する
専門知識や十分なスキルを身に付ける
顧客は、保険代理店には「保険に関する悩みを解決してもらいたい」「適切なアドバイスをしてもらいたい」と思っています。その希望を叶えるためには、高いコミュニケーション能力と提案力が必要です。保険以外にも幅広く金融知識を身に付け、比較できるようにしておくと、説得力のある説明ができます。
保険のプロとしてアドバイスするためには専門知識が不可欠です。
他店とは異なる付加価値で差別化を図る
数多くの保険代理店の中から選んでもらうためには、「他店とはここが違う」と言える何かが必要です。取り扱える保険の数が多い、変額保険も提案できる、保険以外も扱えるなど、独自のアピールポイントを作ることで付加価値ができます。他店にはない強みを前面に押し出すことが、差別化につながります。
継続的に情報発信して顧客との関係を維持する
メルマガやDMなどを活用して、既存顧客に対しても継続的に情報を発信するようにしましょう。単純接触の機会が増えると、顧客は親近感を覚えるため、良好な関係を構築できます。Webサイトは定期的に更新して、新鮮な情報を発信することが大切です。
正しい情報提供を重視することによって、継続的な信頼も得られます。
フランチャイズで開業する
独立開業は収益をすべて自分のものにできるというメリットがある一方で、十分なノウハウがなければ、事業を軌道に乗せるのが難しいという大きなデメリットがあります。これまで保険代理店を開業した経験がないのであれば、リスクを抑えて開業できるフランチャイズ開業がおすすめです。
リスクを抑えて保険代理店開業を成功させよう
保険代理店開業にはさまざまなメリットがありますが、同時にリスクがあるのも事実です。リスクを無視した状態で開業してしまうと、事業を軌道に乗せるのが難しくなります。
リスク対策をしっかりして、保険代理店開業を成功させましょう。
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